学位論文
masterthesis
リリースを考慮したソフトウェアの不具合予測精度に SMOTE が与える影響の分析
  • 2022年2月
  • 修士学位論文 / 京都工芸繊維大学 /
  • URLがありません
概要

ソフトウェアの不具合予測の1 つの手法として,「変更レベルの不具合予測(以下,JIT DP)」がある.これは,変更管理システムにおけるコミットの単位で不具合が含まれているかを機械学習などを用いて予測する手法である.通常,JIT DP では,十重交差検証などの実験手法を用いるので,コミットがなされた時系列は考慮されない.そのため,我々は先行研究において,ソフトウェアリリースを時系列と仮定して,リリースを考慮したJIT DP を提案した.しかし,リリースを考慮したJIT DP においてはデータが不足する区間が発生するなどの問題があった.本研究では,リリースを考慮したJIT DP におけるデータ不足の問題を解決するために,Synthetic Minority Over-sampling Technique(以下,SMOTE)と呼ばれるオーバーサンプリング手法を用い,それが予測精度にどのような影響を与えるかの分析を実施した.分析の結果,SMOTE はリリースを考慮したJIT DP での予測精度を向上させることがわかった.さらに,リポジトリの規模に関わらず予測精度を向上させることがわかった.また,大規模なリポジトリと小規模なリポジトリに対するSMOTE の効果量を測定したところ,大規模なリポジトリにおける影響の方が大きいことがわかった.この結果から,SMOTE の適用は,JIT DP において大きな精度向上をもたらすことが示された.
ファイル

提出版
BibTeX

Copyright © 2025 omzn.aquatan.net a.k.a. Osamu Mizuno All rights reserved.

ここのリストで表示される文献は,SEL@KIT在籍者に関連するもののみになります.