国内会議(査読付)
inproceedings
LSTMを用いたソースコード内の演算子推定手法
  • 2019年6月
  • ソフトウェア・シンポジウム2019論文集 / pp. 84-93 /
概要

統合開発環境(IDE)には関数名や変数名の候補を表示するなどの補完機能が備わっているものが多い.このような機能は,素早くソースコードを記述したり,不具合の混入を抑制したりするなど,ソフトウェア開発の生産性を向上させている.このような生産性に関連する研究は数多く行われている.  本研究ではソースコード中の演算子に関する有用な情報をユーザに提示することを目的とする.有用な情報の例としては,演算子の補完機能や,ソースコード中の不適切な演算子の検出が考えられる.ソースコード中の不適切な演算子とは,例えば ”if(a > 5)” とするべきところを ”if(a >= 5)” としてしまった場合などである.目的達成のための第一歩として,本研究ではソースコード中のある箇所の演算子の種類が不明な場合に,その箇所に最も当てはまる演算子を推定する手法を提案した. Java で記述されたソースコードをトークンの並びに変換し,それをもとに欠落した演算子を推定する LSTMを用いた機械学習モデルを作成した.LSTM を用いたモデルを 3 つ作成し,それらのモデルを用いた手法と欠落した演算子をランダムに推定する手法で実験し,考察を行った.実験の結果,最大で約 72%の正解率を得られた.この結果から,ソースコードには欠落した演算子の特定に有用な特徴が含まれており,LSTM を用いることでそれらの特徴を学習できると考えられる.
ファイル

ファイルがありません
BibTeX

Copyright © 2025 omzn.aquatan.net a.k.a. Osamu Mizuno All rights reserved.

ここのリストで表示される文献は,SEL@KIT在籍者に関連するもののみになります.