Michi Nakai,Osamu Mizuno
ソフトウェア中のモジュールと呼ばれる基本単位内に 不具合が混入しているか否かを予測する研究を「Fault- prone モジュールの予測」と呼び,長年研究が続けられて きている.我々は,Fault-prone モジュール予測の一手法と してスパムフィルタリングの理論に基づいた Fault-prone モジュールの検出手法を提案し,「Fault-prone フィルタリ ング」と呼んでいる.Fault-prone フィルタリングは,ソ フトウェアのソースコードモジュールをテキスト情報と してテキスト分類器(スパムフィルタ)に入力として与 え,学習・分類することで任意のソースコードモジュール に対する不具合の混入確率を出力する.だが,この手法 では,これまでソースコードモジュール以外のモジュー ルを学習・分類に用いてこなかった.Fault-prone フィル タリングに与える入力はテキスト情報であるため,本研 究では別のテキスト情報として,静的コード解析ツール PMD の出力を入力として与えることを考える.具体的 には各ソースコードに対して PMD の出力を取得し,そ れを Fault-prone フィルタリングへの入力として与える. その結果として,各ソースコードに対する不具合の混入 確率を得ることができると期待される.本研究では実験 により,この手法の評価を行った.実験から,全体的に は従来の手法とほぼ同程度の結果が得られた.特に,提 案手法では再現率に若干の向上が見られ,精度,適合率 等に若干の低下が見られることを確認した.このことか ら,PMD の出力は Fault-prone フィルタリングに与える 入力として十分利用可能であり,また,少しでも実不具 合の網羅率を上げたいときは,従来手法よりも効果的で あることが分かった.
中井 道,水野 修
Michi Nakai,Osamu Mizuno
ソフトウェア・シンポジウム2011
633
6
長崎市
09_研究論文 (Online only)
2
ソースコード静的解析結果を利用した不具合混入モジュールの予測手法の提案
http://sea.jp/ss2011/archives/category/proceedings
2011
Kinari Nishiura,Eun-Hye Choi,Osamu Mizuno
西浦 生成,崔 銀惠,水野 修
Kinari Nishiura,Eun-Hye Choi,Osamu Mizuno
ソフトウェア信頼性研究会ワークショップ(FORCE2018)
866
12
千葉工業大学
3
ロジスティック回帰分析を利用した組み合わせテスト結果からの不具合誘発パラメータ組み合わせ特定法の改善
2018
Takayasu Yagi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno
八木 隆裕,水野 修,菊野 亨
Takayasu Yagi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno
ソフトウェア信頼性研究会第4回ワークショップ論文集
508
6
松山市
35-43
3
SPAMフィルタを用いたFault-Proneモジュールの予測 -- 異なるプロジェクトの学習結果を利用した精度評価
2007
Yoshiharu Uemura
植村 佳治
Yoshiharu Uemura
778
卒業研究報告書, 京都工芸繊維大学
2
7
バイトコードとソースコードにおける不具合予測結果の差異の分析
2018
Michi Nakai
中井 道
Michi Nakai
卒業研究報告書, 京都工芸繊維大学
629
2
7
ソースコード静的解析結果のテキスト分類による不具合混入モジュールの予測手法
2011