Kinari Nishiura,Daiki Watanabe,Osamu Mizuno,Eunjong Choi
組み合わせテストの結果から不具合誘発要因である入力パラメータ値の組を特定すること(FIL)によって,開発者がソフトウェアシステムから不具合を取り除くための有益な情報が得られる.既存のFIL手法はテスト結果が決定的であることを前提としている.一方で,同じテストケースの結果が一意に定まらない,非決定的なテストの存在が報告されており,既存のFIL手法はこれに対応できない.本論文では,テスト結果が非決定的になる原因のうち実行順序に依存するものに焦点を絞り,非決定的なテスト結果に対応可能な新しいFIL手法であるF-CODEを提案した.F-CODEでは,初めにテストの失敗を再現するテスト実行順序を特定し,それらを連続して実行するよう既存手法を改変することによって実行順序に依存する非決定性を排除することで,FIL結果が正しく取得されることを可能にしている.さらに,実行順序に依存して不具合誘発要因が有効になる条件となる要因を同時に特定する.また実際のシステムに基づく人工的なテスト結果を用いた評価実験によって,提案手法の特定精度およびテストの追加実行回数の増加割合が良好であることを示した.
西浦 生成,渡辺 大輝,水野 修,崔 恩瀞
Kinari Nishiura,Daiki Watanabe,Osamu Mizuno,Eunjong Choi
886
情報処理学会論文誌
Trans. of Information Processing Society of Japan
4
(c)情報処理学会
4
1008-1018
0
組み合わせテストにおける実行順序に起因する非決定的不具合誘発要因特定法の提案
Faulty Interaction Localization Approach for Non-deterministic Failure-inducing Combination Depends on Execution Order
62
2021
Osamu Mizuno, Shinji Kusumoto, Tohru Kikuno
実際のソフトウェア開発では,前の工程の作業が完全に終了しないうちに,次の工程の作業が見切り発車して並列実行されることが多い.こうした並列実行をした場合のソフトウェア品質への影響についてはほとんど議論がなされていない.一方,我々は拡張一般化確率ペトリネットを用いてソフトウェア開発プロセスを形式的にモデル化し,シュミュレ-ションによって評価する方法を提案している.本稿では,このモデルを開発プロセスの並列実行に適用し,開発時間,残存フォ-ルト数への影響を定量的に評価する.
水野 修,楠本 真二,菊野 亨
電子情報通信学会技術研究報告
249
5
77-78, SS97-9
33-40
3
ソフトウェア開発プロセスの並行実行に対する拡張一般化確率ネットに基づく評価
Application of Extended Generalized Stochastic Petri-net Model To Parallel Execution of Design and Coding Activities
97
1997
Daiki Watanabe
渡辺 大輝
Daiki Watanabe
889
2
7
京都工芸繊維大学
組み合わせテストにおける実行順序に起因する非決定的不具合誘発要因特定法の提案
2020