Takuya Adachi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno,Yasunari Takagi
本報告では,ソフトウェアプロジェクトに対するリス ク調査アンケートに基づいた開発コスト誤差,開発期間 誤差 (ここでは見積値と実績値の差を誤差と呼んでいる) の予測式の作成と分析について述べる.これまでに,あ る企業より提供されたリスク調査アンケートデータを 基にしたプロジェクトの混乱予測の研究を行ってきてい る.そこでは現場のプロジェクトマネージャに混乱要因 に関するアンケートを配布・回収し,そのデータを利用 してプロジェクトが混乱するか否かを統計的に予測して きた.この手法が高い精度で混乱予測に役立つことは確 認された.
本研究では具体的なメトリクスである開発コスト誤差 と期間誤差を予測する式の作成を行う.これらの予測を 利用することで従来の混乱予測がより強化できるものと 考えている.具体的には,アンケートデータを使った重 回帰分析を行って予測式を作成する.次に,予測式を利 用してコストと期間誤差の予測値を算出し,順位相関に 基づく評価を行う.最後に,こうして求めたコストと期 間誤差の値に基づいてプロジェクトの混乱予測を行う試 みについても議論する.
足立 卓也,水野 修,菊野 亨,高木 徳生
Takuya Adachi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno,Yasunari Takagi
ソフトウェアシンポジウム2001論文集
268
6
高知
109-115
2
リスク調査に基づくコストと期間の誤差予測とその統計的分析
2001
Takuya Adachi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno,Yasunari Takagi,Keishi Sakamoto
本報告では,開発中のプロジェクトの混乱予測をロジス ティック回帰分析に基づいて行う試みについて述べる.ソ フト ウェアの開発現場では ,開発初期の段階でプ ロジェ クトが混乱するかど うかを予測できることが望ましい. 多くの場合,プ ロジェクト マネージャは 経験からそ うし た混乱要因がある程度分かっている.我々はプ ロジェク ト マネージャに対するアンケートを行い,その集計結果 に基づいてプロジェクトの混乱を予測する手法の開発を 進めてきた.ここではこの手法を実際に開発現場に導入 することを目指して,開発初期の時点でアンケー トを行うことを試みる.まず,そのためのアンケート 調 査表の作成を行った.引き続いて,実際のプ ロジェクト データを利用した適用実験を行い,得られた予測結果に ついて評価した.さらに,この手法の開発現場への導入 を容易にするための支援システムの試作についても述 べる.
足立 卓也,水野 修,菊野 亨,高木 徳生,坂本 啓司
Takuya Adachi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno,Yasunari Takagi,Keishi Sakamoto
ソフトウェアシンポジウム2000論文集
266
6
金沢
146-153
2
アンケート調査に基づく開発中のプロジェクトの混乱予測とその予測作業支援システムの開発
2000
Takuya Adachi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno,Yasunari Takagi
本研究ではリスク調査アンケート結果に対して因子分析を行い,そこで抽出された因子に基づく開発コストを推定する手法について述べる.ソフトウェア開発プロジェクトに対するリスク調査アンケートの項目には,直接的には開発コストに対して統計的に有意な関係はみられないが,他の項目に対して影響を与えているものが存在する.従来の回帰モデルによるコスト推定手法ではこうした項目を除外してしまうため,その影響を考慮に入れることができなかった.本研究で新しく提案する手法では,因子分析によってアンケート項目の再編成を行い,23個の質問項目をいくつかの因子に集約する.更に,得られる因子スコアを利用してコストに対する回帰式を作成する.適用実験の結果,多くのリスク要因を含むコスト予測が行えることを確認した.
足立卓也,水野修,菊野亨,高木徳生
Takuya Adachi,Osamu Mizuno,Tohru Kikuno,Yasunari Takagi
電子情報通信学会技術研究報告
260
1
629, SS2001-36
17-24
3
プロジェクトマネージャへのアンケートに対する因子分析に基づいたソフトウェア開発コスト推定モデルの提案
A New Cost Estimation Model refined by Factor Analysis based on Risk Questionnaire to Project Managers
101
2002